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2005.02.28

「変容」Metamorph

新日曜美術館(05/Feb./27)は、ヴェネチア・ビエンナーレ
第9回国際建築展での日本館の特集。
昨年(2004年)のビエンナーレはメタモルフ(Metamorph)
「変容」がテーマだった。

日本館の展示は2004/09月から11月までの期間中に
約5万人が来場し一大センセーションを起こしたということだ。

その展示は..
 "OTAKU persona=space=city" [オタク 人格=空間=都市] だ。

こういう展示だけに誤解されやすいのかもしれない。
今回のビエンナーレは「建築展」であり、決して「芸術展」ではない。
オタク文化が「都市の変容」にどう影響したのか?という観点から
今回の番組や展示を考えないとその意図を見失う。

総合ディレクターのクルト・フォスター氏(Kurt W. Forster)
のコメント
 「文化の完璧な変容。これが如実に表現されているのは
  日本館以外にない」
これに集約される。
別にオタクのこと紹介するのが目的ではないのだ。

以下は気になったコメントのまとめ。
●秋葉原という都市の変容が他の街とは何が違うのか
 特定の業種が集まっているような街は他にもある。
 秋葉原にオタクが集まるようになって、秋葉原という街が
 「変容」した。
 
 従来:行政や企業が都市をデザインしてきた
  秋葉原はオタクが集まることで都市が変容した初めての例。
  このことは秋葉原だけのローカルな話ではない。
  今後は行政や企業のパワーが落ちてゆく。
  それに伴い街に集まる人々の趣味によって、街が変わることが
  増えるかもしれない。
  
●価値観の輸出
 従来:欧米から価値観を輸入して、モノを輸出していた。
 
 日本がモノを輸出するのでもなく、また欧米の人々が何か好みかと
 考えるのでなく、オタクが何を好んでいるかを提示しようと考えた
  
●性格:世界的 文化:日本的
 ゲームなどに夢中で服装に無頓着な人は世界中にたくさんいる。
 しかしオタクは、日本的なモノである。
 つまり性格としては世界的なものではあるが、文化としては
 日本的である。

●オタクとマニアはどう違うのか?
 ・マニア 鉄道、切手、カメラのように具体的に実体のあるものを好む
 ・オタク 虚構の世界のものが対象
       しかも世間的にはダメだと思われているもの
       マンガ、アニメ、ゲームを好む

「侘び、寂び、萌え」の話や、大阪万博が「オタク文化」の始まりの象徴
だという分析は非常におもしろかった。
ただ日本館の展示の意図を伝えるのには、余計な情報だった
かもしれない。あくまで今回の展示は「建築展」なのだから...


■関連リンク
新日曜美術館(2005/Feb./27)
「都市を変えるポップカルチャーOTAKU・おたく」
http://www3.nhk.or.jp/omoban/main0227.html
ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展日本館
http://www.jpf.go.jp/venezia-biennale/otaku/j/
日本館コミッショナー森川嘉一郎氏
http://homepage1.nifty.com/straylight/main/

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