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2007.02.06

ETV特集:「にっぽんの地方を歩く」宮本常一生誕百年

土曜日(2007/Feb/03)ETV特集で宮本常一生誕百年の特集。

宮本常一の功績を振り返る番組だと思っていたがちょっと違った。
彼のかかわった離島振興法制定や山古志村での村おこしの当時の状況に触れ、それがどのような経過をたどったのかを丹念に取材した番組でした。

宮本常一は「実践の人、実学の人」と言われますが、彼の実践の過程と成果を見ることができ、宮本常一の業績を振り返るのにふさわしい構成だと思えました。

○離島振興法
対馬での宮本常一の足跡をたどりつつ対馬の現状が紹介される。
宮本常一は「島を良くしようとするときに、離島振興法が生きてくる」と語っていたという。
当初は離島振興法により、農業や漁業を支援するための公共工事が行われていた。これにより島の多くの人が公共工事にたずさわり、逆に公共工事に頼るようになってしまった。
しかし近年の公共工事の縮小により対馬での仕事が少なくなってしまった。
対馬には公共工事の他に職はなく、職を求めて対馬から出て行ってしまう人が増えているという。離島振興法が島を良くする方に生かされたかった。
対馬では一昨年17人が自殺。自殺率は全国平均の2倍だという。


○山古志~観光
宮本常一言う観光とは「自分たちが豊かな生活をする、自分たちが楽しむ、こんなにおいしい物を食べている、行事がある。まず自分たちがそれを享受する。そしてそれを見に来てくれた人に分けてあげる」というスタンス。
山古志の清流に錦鯉が泳いでいる。牛が家族のように暮らしている。それらが村の文化を築いている。これらを見せるのが山古志の観光。山古志の角突きは重要文化財に指定されている。
観光客に媚びることは一番嫌っていた。媚びてしまったらしまったら終わりだ。

宮本常一が山古志にかかわったのは田中角栄の絶頂期と重なる時代。トンネルなどのインフラ整備は進むが、逆に過疎は進んでゆく。インフラさえ作れば過疎は解決できるだろうと考える政治家と、実際に現地に入って活動を続ける宮本常一たちの意識のコントラストが印象的だ。

当時山古志の過疎化をシミュレートしたグラフが紹介される。
「何の対策をしない場合」、「対策をした場合」等のグラフがあったがその最悪のシミュレーションより早く過疎が進んでいる。

最後のあたりの締めがよかった。宮本常一がまいてきた種は、ある意味で実ることはなく裏切られ続けていると言える。しかし、その種がなくなったわけではなく生き続けているという。
現在山古志や対馬の人々が、宮本常一の残した種をまた育てていこうとする取り組みが取材されて番組は締めくくられる。

「にっぽんの地方を歩く」宮本常一生誕百年
▽地方を見つめた民俗者▽対馬・離島振興法が生まれた島▽宮本が新潟・山古志で語った村おこし
http://www.nhk.or.jp/etv21c/update/2007/0203.html

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